お里28のアメリカ日記

Summer has begun in Mnnesota.

アメリカの避難訓練

アメリカの避難訓練

今回は私が学校で体験した避難訓練について書いていこうと思います。

訓練を英語で言うと「drill(ドリル)」と書きます。この単語は他にも意味があり、穴をあけるドリル、反復練習(算数ドリルみたいな感じ)といった意味もあります。

(英語の難しいところは、言葉一つに多くの意味を持っている所だと私は思います。)

 

私が受けたことある避難訓練は、日本でもお馴染みの火災訓練(Fire drill)、侵入者から身を守る訓練(Lock down drill)、最後はアメリカならではに感じられる悪天候から身を守る訓練( Severe wether drill)この3つです。

避難訓練がある日、授業前に先生から今日はどんな訓練をするのか、何時から始まるのかを教えてもらいます。そして時間になったら電話から「訓練を開始します」というアナウンスが入り、訓練が始まります。

私の通っている学校は複合ビルの一角に在ります。他の会社に迷惑にならないように非常ベルではなく電話で知らせているのだそうです。(本当の災害時には建物全体に非常ベルが鳴り響きます。)

*銃乱射事件の体験談が書かれています。嫌な人はブラウザーバックを推奨します。

 

  • 火災訓練 ~Fire Drill~

この訓練は皆さん想像出来ると思います。訓練のアナウンスと非常ベルが鳴り、先生の指示の下で外に避難するという訓練です。

私の通っているクラスの他に、普通の高校へ行っていない特別な生徒を集めたクラスもあります。そのクラスも同時に訓練をします。

アメリカの高校生は年齢によっては車の免許を持っています。なので自分の車で通学する子も多くいます。その生徒たちの車が避難訓練と同時に駐車場から出て行く光景は、日本では絶対に見られない光景だと思いました。そして他の国の生徒たちも見た事がないのか、最初は一緒になって驚いていました。

 

  • 侵入者から身を守る訓練 ~Lock Down drill~

この訓練は前提として銃乱射が建物内で起こった時に、どの様に身を守るのか訓練します。

訓練のアナウンスまでは同じで、先生の指示の下、ドアから出来るだけ離れて静かにしゃがみます。アナウンスと同時に先生はドアのカギを掛けて教室の電気を消します。2分程暗闇の中で静かに待機した後で、避難訓練の終了のアナウンスが鳴り、訓練は終了します。

実際に銃乱射事件に直接ではありませんが、事件に巻き込まれた生徒が体験談を話してくれました。その生徒は子供と一緒にモールオブアメリカへ買い物をしに行ったそうです。すると突然、店内から非常ベルが鳴り始めました。お店の人たちが避難所までお客さんを誘導していたそうですが、彼らは英語が分かりませんでした。でも取りあえず他のお客さんが進んでいる方へ付いて行ったそうです。避難所に到着するとドア閉めてドアにカギを掛けて15分程静かにしていたそうです。「たった15分程の間に起こった事件なのに、感覚的には1時間以上も避難所にいた感じがした。英語は分からないし、子供は不安になって泣き出すし、自分も子供と一緒に泣きたかった。もうこんな体験はしたくない。」と言っていました。

銃とは切っても切れない生活のアメリカ。少しでもこの様な事件が減ることを願ってます。

 

  • 悪天候から身を守る訓練 ~Severe Wether Drill~

最後は悪天候から身を守る訓練について書いていこうと思います。

この訓練は竜巻を想定とした訓練です。アメリカは春から秋にかけて竜巻の発生確率が高くなります。(なんと世界の竜巻発生の割合は世界で1位!)

訓練のアナウンスと同時にまず、クラス全員で地下へ向かいます。地下では出来るだけ窓ガラスや教室から離れた廊下に、出来るだけ体制を低くしてしゃがみます。そして他の先生が訓練が終わった事を伝えに来て、訓練が終了します。

アメリカの住宅には地下室があることも多く、それだけアメリカにとっていつでも起こりうる災害の一つなのだと感じました。でもクラスメイトの話を聞くと殆どは趣味の部屋だったり、物置代わりになっていることが多いみたいです。

 

災害はいつ発生するのか予測が大変難しいです。でもあらかじめ訓練することによって被害の拡大を防ぐ事も出来ます。

皆さんが最後にした避難訓練はいつですか?